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山と元太

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Denali(デナリ) 遠征記

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ワンダーレイクからデナリ

遠征期間:5月27日~6月21日(26日間)
メンバー:4名(5名)
     ※ 遠征には行けなかったが、終始我々をサポートしてくれたチームドクター含む5名

遠征隊長として1年計画で実施
登山日数は、移動5日(行き2日、帰り3日)・登山21日(下山含む)
メンバーは、呼びかけで集まった有志

事前準備としては、航空機の予約(デルタは3万で便変更ができるのと、乗り継ぎが良いのでデルタを使用)・デナリ登山への申請(リーダーが先ず申請し、通ればメンバーも申請を行う。全員の支払いが完了すると許可書が発行される)・レンジャーステーションでのミーティングの予約・氷河までのエアタクシーの予約・現地での宿の予約・レンタカー及び衛星電話・登山保険加入などが必要となる。
その他、食料・装備・行動計画なども必要となる。

27日
成田に集合し、食料等の共有装備をパッキングする。デルタは、一人2個(1個が23kg以内)を無料で預けられる。
超過した分は、有料で預けることができる(重さにより料金は変わる)ので超過でダッフルを一つを預けた。
アラスカは1日戻るので、27日の昼過ぎにアンカレッジに到着した。
タクシーを拾ってレンタカー会社に行き、その後、アンカレッジの登山ショップREIでガス缶を購入し、スーパーマーケットフレッドメイヤーで晩御飯や行動食と28日の朝食を購入しタルキートナへ
我々の宿は、メンバーの中にタルキートナのガイドと知り合いがいたことにより、そのガイド宅へ居候となった。
宿で登山の準備をし就寝となった。

28日
8:30にタルキートナレンジャーステーションでミーティング
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ここで、登山についての説明を受ける。危険個所、装備、天気、排泄物の処理などについて。特に排泄物(便)の処理は重要
ミーティングが終了したらエアタクシーへいき、いつでもフライトできるようにするとよい。

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タルキートナエアタクシー(TAT)、親切でリーズナブル。赤い飛行機がLPまで行くエアタクシー、ソリ・竹棒・無線・ガソリンはTATでレンタル及び購入可
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荷物は後部に詰める

エアタクシーの準備時間中にタルキートナの本屋に行き地形図を購入。しかし、分度器が無く磁北線がひけなかった。分度器の持参を勧めます。
天気も悪くなく、予定通りに28日11:30のフライトでLPに向かうことができた。
約30分のフライトでLPに到着
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ソリへ荷物を載せる
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LPのデポエリア(キャッシュ) 下山後はここでセスナが飛ぶのを待つ

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12:30に標高2200mのLP到着し、ソリに荷物を載せザイルで繋ぎ14:30に登山開始

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最初は下りとなる。ソリノ跡がどこまでも続いている。

初日にLPに泊まるのもありだが、セスナの音がうるさいのもあるので少し離れると良い。我々は3時間歩き、17:40に登り返した2200m付近でキャンプとした

29日
9:06~10:34 2200キャンプ地からキャンプ1、11:15~15:15 キャンプ1からキャンプ2
Denaliでは、毎日夜の八時に今日・明日の天気予報がLPのレンジャーステーションから流れる。
それを聞き行動計画の修正を行っていく。
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キャンプ1からキャンプ2は約500mの登り、最初の長い上り坂が核心

そりを引く支点はハーネスで取ると腰への負担が大きいので、ザックに取ると腰と肩で引けるのでお勧め。
キャンプ2でキャンプとした。海外隊を見ていると、キャンプ2を通過しキャンプ3(3400m)まで行く隊が多く見受けられた。
デナリ登山は、数カ所のキャンプ適地やキャッシュスポットを天気や体調などでうまく使いながら登ることが一つの鍵となる。
計画はあくまで計画とし、現地での臨機応変な対応が登頂への確立を上げる

30日
9:09~12:00 キャンプ2(2960)からキャンプ3(3400)へ
緩やかに高度を上げていき、キャンプ3目の前が上り坂となる
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キャンプ3へキャッシュをして戻ってきた隊とすれ違う

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キャンプ3 中央の急登がモーターサイクルヒル

キャンプ3、通称デポキャンプと呼ばれており、下山時の食料・ゴミ・スノーシューなどをデポしていく

31日
9:55~20:20 キャンプ3(3400)からキャンプ4(4300)へ
キャンプ3からキャンプ4は、荷揚げを行うのが通常のやり方だが、ウィンディーコーナーが荒れると2~3日のスタックとなる。
我々は体力と高度順応、今後の天候の面からゆっくりとワンプッシュで上がる方法を選択した。
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キャンプ4は通称メディカルキャンプと呼ばれ、レンジャーが常駐し救助や救護をおこなう

アラスカでは、WFA(ウィルダネスファーストエイド)が当たり前のように広がっていてレンジャー達の中にも資格取得者がいます。
そこで、お願いしてメディカルテントの中を見せてもらいました。凍傷・高山病・低体温・外傷に対応できるようにヒーター・固定具・救助器具と多くの資機材が用意されており、救急車や小さな診療所並みでした。
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キャンプ4がデナリアタックのベースとなり、ここで2~3日の天気を確認しハイキャンプ入りやアタック日の決定を行います。

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メディカルテント前に出される天気予報板
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便を捨てれるクレパス、便は捨てないで持って下山すればオリジナルステッカーをもらえます

6月1日
休息
一日体を休める日となりました。寝たり・食べたりとのんびり過ごして4300mに順応します。私のSPO2は93と日頃の高所生活が良い結果となりました。

2日
10:20~19:00 2~3日天気が良いとの予報から、キャンプ4からハイキャンプへ移動
体力、高所順応の面からワンプッシュ方式を選択
核心はウエストバットレス、フィックスロープが張られておりユマールで通過できるので負担は少ない
5000の岩稜に出ると風が強くなり寒さが増した。
ゆっくりハイキャンプに到着。多くの部隊がキャンプをしていたが適当なキャンプスペースがなく風をよけるための雪壁作成をおこなった
テントを立てはじめるとポールを忘れてきたことに気付く
取りに行くにも時間も時間、イグルーを作るにも時間がかかる。
たまたまメンバーが持っていたストックを1本と張綱を使いテントを立てた
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空間は狭いが寝ることは問題がなかった。雪壁を作り、快適を追求した寝具だったので耐えることができた。

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3日
停滞
天気は快晴だが風速は30~40mほど。デナリの風速はMPH(マイル/時間)で表記されていた。
雪壁の作成等を行う

4日
停滞
3日同様、風が強くアタック不能
一旦降りるかどうかを話し合い、情報収集すると明日アタック日との情報があり、知り合った日本人のソロクライマーの方から食料と燃料(ソロクライマーの方が他の隊からもらった食料とガス缶(本人はガスヘッド持参無し))を分けてもらい翌日のアタックにかけることにした

5日
アタック
9:20~21:30
予定通りにアタック開始、デナリパスの通過中にメンバーの1名が遅れ始める。登り始めて2時間ほど経過すると北西から黒雲が流れて来て雪となる。
遠くで雷も聞こえ、各隊引き上げを始める。我々は5600mのコルまでいきどうするか考えることにした。それと同時に送れはじめていた1名が離脱し3名でのアタックとなった。
コルに到着すると前方のアメリカ隊も撤退を開始。アメリカ隊の撤退を待っていると雲が切れ始める。この日の予報は曇り、黒雲は遠くで雷が聞こえたが、稲光は無く継続する雷鳴もないことから2時間程度で通り過ぎると予想し10分程休憩しながら待っていると晴れ間が見え始めたので登山継続とした。
5700m付近に着くと快晴となり、雲もなくなり風向きも変わり登頂できると確信した。
しかし、ルートは雪で消え終始ノートレースでの行軍となった。
5900m、若干頭痛の高度障害が出始める。後方から10名程の隊が来ているのが遠くに確認ができた。
6000mフットボールフィールドでこの日の1番・2番の登頂者とすれ違った。共にソロだがザイルで結び協力して登ったとの事だった。
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フットボールフィールドからデナリ山頂稜線と最後の雪壁

ゆっくりと高度を上げていく、急登の雪壁を超えると最後のリッジ上の稜線
稜線を歩き始めたところで雲がかかり北側から冷たい風と雪が吹き始めた。標高は6100mとなり足も重くなる。
広大なフットボールフィールドのトレースが消えないかと心配しながら山頂へ向かった。
一歩一歩と足を進める、とても長く感じたその時、T時の人工物が見えた。ベンチマークだ。
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山頂のベンチマーク

6月5日 18:08 デナリ登頂
チームSMTHの3名がこの日3隊目の登頂となった
3人で抱き合い喜びを分かち合った。
リーダーとして難しい決断を迫られる事もあったが感無量だった。
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山頂の風は強く、長居はできなかった。
登山は生きて帰ってこそ成功だと思う。登りの最中も下山のトレースの事を考えて登っていた。
ルートが消える前にフットボールフィールドを抜けたかったので写真を撮って撤退となった。
稜線を戻っていくとフットボールフィールドの奥に遠征隊が見えホッとした。
無事にフットボールフィールドを抜け、5600のコルまで戻ってきた。
下りの核心はデナリパスのトラバース
雪と風でトレースが埋まり何度か滑り落ちては後ろの仲間に止めてもらいながら下山した
こうして長いアタック日が終わった

ハイキャンプに戻ると仲良くなったアメリカ隊(アラスカガイド)のガイドが待っていてくれた
途中で離脱した仲間が凍傷になりケアをしてくれていた
アラスカガイドとレンジャーと話し合い、その日のうちにメディカルキャンプに降ろすこととした
休憩し、撤収を始めたが歩きはじめると登りや負荷のかかる動作で息切れを感じた
凍傷を負ったメンバーも同様の症状だった
高所での負荷のかかるアタック行動で軽度な肺水腫を起こしていると判断した
9時間かけてメディカルキャンプに戻り、事前に処方してもらっていた薬を使用し休息を取った

6日
休息
日をまたいだ行動と疲れのため休息とした。メンバーの凍傷はレンジャーに見てもらったところ大きな問題はなさそうとの事だったので自力下山となった。
夕方過ぎには肺水腫も良くなり動けるようになっていた。

7日
メディカルキャンプからLP
約一日かけてLPまで移動
早めの日程で修了したので食料があまり下山のソリが重く苦労した
キャンプ1で大蔵さん(植村直己さんの死後、デナリに気象観測装置を設置し13年間登っている方)のチームと会え写真を撮れた
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8日
LP~TAT
LPで一夜を過ごし、朝八時に戻っていることをレンジャーに伝え搭乗待ちとなる
帰りのセスナの搭乗は早いもの順になり、我々は4台目と5台目で帰ることができた。
こうして12日間の長い遠征が終わった。
長いといっても標準16日の遠征から考えれば早く終了することができた。
何はともあれ天気とタイミングが上手く重なり登頂することができた。
クライマーとして大きな経験、成長ができた遠征だった。
願わくば全員で登頂したかったが、この厳しさも登山
今は多くの人の協力の元登れたことに感謝をしたい。

下山後
日程が10日余ったのでアラスカをキャンプで旅してきました。
アラスカで最も高いキャンプ場(5300m)と最も低いキャンプ場(0m)でキャンプをしてきました。
写真で紹介します。

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タルキートナでステーキ

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アラスカ鉄道
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ムース

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ワンダーレイクへバスで移動

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ワンダーレイクへ向かう途中の風景
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ワンダーレイクから白夜の夕焼けに染まるデナリ

Denali(デナリ) 遠征記_e0231387_21042029.jpgワンダーレイクキャンプ場

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Denali

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植村直己さんの常宿、ラチチュード62

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海抜0のキャンプ場 シェーアード

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シェーアードの海
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シェーアードのバー


















by yama-genta | 2019-06-23 00:18 | | Comments(0)

自然を愛し「生命の強さ、素晴らしさ」を伝える 元消防士、八ヶ岳リトリートハウスFlanオーナー、登山ガイド、森林セラピストのブログ 


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