池と苔の素晴らしい北八ヶ岳登山 ~麦草峠・雨池・五辻・出会いの辻・挟霧苑地・麦草峠~
テント泊講習 in 八ヶ岳リトリートハウスFlan
新型コロナとガイド 新型コロナ対策をした登山時の新しいガイド様式の確認と検証
夏には干上がる幻のすりばち池と天狗岳
山岳ガイド協会のガイドラインに基づくガイディングのトレーニングと検証で、妻と黒百合ヒュッテまで行ってきました。
主な内容は感染防止対策です。
独自対策として、「スタートチェック」「ミドルチェック」「ファイナルチェック」を行いました。
先ずは家を出る前に検温と体調の確認を行いました。
次に、スタート地点で検温・サチュレーション・口頭確認を行う「スタートチェック」を実施しました。
「スタートチェック」
検温は、原則的に本人に体温計を持参してきてもらいますが、忘れた際の事も考慮してこちらで用意もします。
腋下体温計でもいいのですが、冬季などの手間を考え耳体温計で実施しました。
先ずは、お互いに手指消毒をおこない本人に体温を測ってもらいます。使用後は除菌シートでふき、イヤーキャップを交換してガイド自身も検温を行います。
同様にサチュレーションも図ります。
使用した除菌シートは専用のジップラックに捨てます。
お客様とガイド自身が体調管理をお互いに確認しあいます。
確認した時間と数値を独自で作った傷病者情報用紙(実際にお客様に事前記入や救助時に使用する用紙)の裏面に記入しておきます。
次に、事前記入してもらう新型コロナ確認シート(症状など)の内容やマスクの持参状況を口頭で再確認します。
このチェックを終えた後に登山開始となります。
「登下山時」
登山中はマスクを外し、距離を保つことに注意します。
ストックで2mの間隔を一緒に目視確認しておきます。
登山中は、ガイドが前方を歩くのと後方を歩くのを検討しましたが、距離を取るのはガイドが後方を歩く方が特に下りでは距離を取りやすかったです。
登山中は前方者の後方を歩かないように気を付けたいところですが、細い登山道ではどうしても後方を歩かざるを得ません。風向きにもよりますが、距離をしっかりとることが重要です。
何かを解説する際には大声で話すよりマスクをして少し近くで話すのがいいかな。
登山中は数名の登山者とすれ違いましたが、マスクをしている方はいませんでした。すれ違い時にお互いが顔を背けたり反対を向くなど気を使いあって対応できていました。
山小屋では入る際にマスクをしたりと気を使いあっていました。
前方2mからの間隔、話す際は大声でなく近寄ってマスクなどをして行うのがよい
後方からの間隔 飛沫の方向を考えれば大声で話せる
「ミドルチェック」
黒百合ヒュッテでミドルチェックを行いました。
ミドルチェックは、登山開始から2~3時間経過した休憩時や拠点になる山小屋、救助時の活動が厳しくなる核心の前で実施し事前にリスクを減らすことが目的です。
今回は黒百合ヒュッテが登山開始2時間で拠点にもなる場所でした。
スタートチェックと同様に、お客様とガイドのチェックを行ない記入します。口頭確認は内科的な症状を主とし、熱中症や高山病も含め確認を行います。
「ファイナルチェック」
体調の把握と帰路での感染拡大に配慮できるように、下山後に主に口頭による症状の確認を行いました。必要であれば体温測定も行います。
今回の検証から、ガイドとしてやらなければいけないことに費やす時間や手間が把握できました。
でも、一番は登山者どうしの気の使い合いが重要かと感じました。